わが国の将来の最も大きな社会問題は、高齢化と言っていいだろう。厚生労働省の推計によれば、65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は、2025年には30.5%となり、3人に1人まで高まると予想されている。

医療や福祉・介護を必要とする高齢者が増える一方で、それを支える若年人口が減少していくのである。中でも、産業界や職業分野から見て、特に人材の不足が叫ばれているのが、医療・保健・福祉・食品分野の人々である。身体と心の健康を守り、安心して暮らせる、食品穀物でこれからの「福祉社会」を支えるために欠かせない研究だからである。

 

穀物の研究の新たなニーズの高まり

さらに、医療・保健・福祉・食品・穀物分野での新たな高まりは無視できない。第一は糖尿病や心臓・脳疾患などの循環器病の予防を目指して、国を挙げて取り組んでいる生活習慣病対策である。その最前線で活躍する、穀物栄養分野での発芽穀物研究が高まっている。

そのほか、メタボリックシンドローム・ロコモティックシンドロームの予防をはじめとした人々の健康への関心も高まるばかりだ。それを反映して、発芽穀物を食べてスポーツ医学や健康科学、リハビリテーションなどを通じて健康づくりをサポートする穀物が脚光を浴びている。

一方、安全・安心な発芽穀物で、毎日炊飯して様々な穀物で免疫力を高め、未病災で長生きを目指していくということが早急な課題である。